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この本を読んで、結構尖った内容になっているなと感じました。
確かにこの部分はすごく共感できるけど、この部分は賛同できない。といった具合に、私の考えとは異なる部分がいくつかありました。もちろん、どちらかが間違っているというわけではなく、あくまで意見の違いです。
日本人の大部分を占めるサラリーマンの方には、かなり刺さる部分も多い一冊になっていると思います。このブログを読んだ後に、ぜひ本書を手に取って読んでみてほしいです。
この本を読んでほしい人
・サラリーマンとして毎日頑張って働いているのに、なかなか自由になれない。
・昇給も遅く、将来に不安を感じながらも、転職や独立といった選択肢に踏み出せない。
そんな「頑張っているのに報われない」会社員の方にこそ読んでほしい一冊です。
本書は、フリーランスとして「お金」と「時間」の両方を手に入れるための考え方と戦略が詰まっています。
本の内容
サラリーマンという業務形態の「理不尽さ」
第一章では、サラリーマンという働き方の構造的な問題が明らかにされます。
例えば、「使えない社員」の給料を「使える社員」が支えているという現実(p6)。
さらに、犯罪でも起こさない限り、どんなに仕事ができなくてもクビにならない(p21)という職場の構造が、 意欲ある社員のやる気を奪っていることも指摘されます。
中堅社員は、上層部の決裁権にも関与できず、下層の気楽さも享受できない、ただの「搾取される層」として描かれています。
また、会社という限定的なコミュニティに属することで、いつの間にか社会から取り残される危険性も警告されており(p32)、その点は共感しました。

しかし、サラリーマンよりフリーランスのほうがリスクは低いという点には納得できませんでした。
本書では、フリーランスは稼げなくても生活保護を受ければ死ぬことはないし、失業給付や雇用・労働教育訓練給付制度もあるため、リスクは少ないと述べられていましたが、本当にノーリスクとは言えないのではないかと感じました。
フリーランスでは、月給が先月の半分になることもめずらしくありません(ノーリスクとは言えない)。そうなったとき、私だったら不安になります。メンタルが弱い人にとっては、毎月決まった額のお金がもらえるというのは、それだけで安心材料になると思います。
誰も言わない「お金持ち」の仕組み
第二章では、「資本主義ではお金がすべて」という、耳が痛くなるような事実が語られます(p46)。これは本当にその通りだと思いました。お金から目を背けると、一生お金持ちにはなれないと私自身も考えています。
また、筆者は、お金持ちになるための最強の資産は「影響力」である(p85)と説きます。
影響力とは、「見ず知らずの他人の行動を左右する力」です。(p85)
例えば、影響力のある人が「この商品いいよ」と一言つぶやくだけで、それが売れる。

現代のインフルエンサー経済を象徴するような話であり、私自身もこの視点には深く納得しました。
この考えは今の時代にとても重要だと感じます。
「貯金」ではなく「蓄財」をせよ
第三章では、「貯金」と「蓄財」の違いにフォーカスが当てられます。
著者は、貯金はお金を殺す行為であり、蓄財はお金を生む行為だと語ります(p102)。
今の時代、銀行に預けていてもほとんど金利がつかず、資産は増えません。
その代わり、知識・スキル・人脈・影響力といった、自分自身の内的資産を高めることが最も信頼できる蓄財方法だとされます(p110)。

個人的に興味深かったのは、「格上」の人と会う時間を増やし、「得るものの少ない人付き合い」を減らすという提案(p144)。
私はこの意見にはやや懐疑的です。確かに成長のためには「学びのある人」との時間は重要ですが、人とのつながりが新たなビジネスチャンスや幸福感を生むこともあります。
人脈の多様性を軽視しすぎるのは、少しリスキーではないかと感じました。
「少労所得」で人生を設計する
第四章では、「少労所得」をどのように作り、増やしていくかが語られます。
例えば、自分一人で仕事をこなそうとする場合、月収の上限は100万円程度でしょう。
その仕事を外注することで、自分の時間を使わずに仕事をこなせるようになります。このように、より少ない労力で所得を得ることが大切だと述べられています。
「月額100万円を投資に回せる経済力が、投資を始めるボーダー」との意見(p152)には驚きましたが、現実的には、まずは副業など自分の力で稼ぎ、余剰資金を早期から積立NiSAなどで運用していくのが堅実だと思います。
そもそもNiSAとは、少額投資非課税制度です。月数万円でもいいので、まずは投資に興味を持ち、実際にやってみるのが大切だと思います。
著者の主張の中で最も共感できたのは、「知識投資」が人生逆転のカギであるという点(p8)。
多くの人が同じ情報にアクセスできる今、「それをどう使うか」という姿勢と実行力の差が、富の差につながるのです(p128)。
「それをどう使うか」という話は、私としては耳が痛い話でした。
私は読書をしていますが、今までアウトプットの場を設けていませんでした。
情報のインプットで終わっており、かなりもったいないことをしていたと今では痛感しています。
この本を読み、ブログ執筆(アウトプット)を意識的に取り入れたいと決心させてくれました。
まとめ
本書は、会社という組織の限界を指摘するだけでなく、そこから抜け出して人生を主体的に設計するための考え方と実践方法を教えてくれます。
「なんとなく働き続けている」状態に違和感を覚えたことがある人は、一度立ち止まってこの本を読んでみる価値があります。
「会社に依存しない生き方」や「お金の本質」を考えるうえで、非常に刺激的な一冊です。
※記事内容は『金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン』(著:やまもとりゅうけん/出版社:KADOKAWA)に基づいて執筆しています。
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