「うまくいかないあの人」とみるみる人間関係が良くなる本

ビジネス

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この本を読んでほしい人

  • 職場や家庭で人間関係に悩んでいる人
  • 「どうしてあの人とうまくいかないんだろう」と思い続けている人
  • 人間関係がストレスになっていて、本音を隠して生きている人
  • 相手を変えたい気持ちが強いが、うまくいかずに悩んでいる人

この本は、「相手が変わればうまくいくのに」という発想から脱却し、自分の考え方や選択を見直すことで人間関係を劇的に改善できるヒントを与えてくれます。


本の内容

「うまくいかない理由」は、自分の“常識”の中にある

本書の冒頭では、「人間関係が壊れるのは、他人から“したくないこと”を強制されるから」だと述べられています(p3)。

そしてその背景にあるのは、私たち自身の“間違った常識”。
たとえば、「言うことを聞かない人には罰を与えるべき」といった考え方が、無意識のうちに人間関係を壊しているのです(p36)。

また、「自分を押し殺して生きる」ことも問題だとされています。他人に合わせすぎることで、自分の人生を他人にコントロールされているように感じ、不満が溜まっていく。

最終的に、この不愉快な気持ちを「相手のせい」にしてしまう構造が、人間関係のもつれを生んでいるのです(p20)。

自分の“欲求”と“上質世界”を知ることで関係が変わる

本書の核となるのは、「選択理論心理学」です。
私たちは「生存・愛と所属・力・自由・楽しみ」という5つの基本的な心理的欲求を持っていて、それを満たすために日々選択をしているといいます(p59)。

欲求について、力と自由について簡単に説明します。

まず、力の欲求とは、より多くのものを手に入れたいと言う欲求。言葉だけ聞くとジャイアンみたいですね。

ただ、強欲になるのではなく、ボランティアなどで、まず相手に貢献することで、力の欲求を満たせると筆者は言います(p70)。

自由の欲求とは、物事を自分の思い通りにしたいと言う欲求です。

自分の願望を明確にすることで、達成のための行動が生まれ、周囲にコントロールされることなく、自分の望む通りの人生を選択できる(p61)

この言葉は本当にその通りだと思いました。

願望をかなえるために行動した結果がどうであれ、自分のやるべきことをやれたため、満足感が得られるのではないでしょうか。

注目すべきは「上質世界」という考え方。
これは「自分がこうありたい」「こういう人といたい」「こういうものを持ちたい」というイメージの集合体。

自分の上質世界を意識し、それを他人とすり合わせていくことが、人間関係改善の第一歩になるのです(p87〜88)。

印象深いポイント

  • 外的コントロール(=相手を変えようとする考え方)を手放す
  • 密度の濃いコミュニケーションを意識する
  • 媚びへつらうのではなく、誠実な姿勢で向き合う

小さな“選択”が人間関係を変えていく

本書の第3章では、「他人の感情の餌食にならない」ことの重要性が語られます(p121)。
相手の機嫌に左右され、自分の気持ちを押し殺してしまうのではなく、「自分がどうありたいか」を選択し直す

それができれば、どんな関係も少しずつ良くなっていくというメッセージが込められています。

また、力の欲求・自由の欲求が強すぎる人は人間関係がうまくいかないという指摘も印象的でした(p97)。

自分の主張ばかりが強くなると、周囲と摩擦を起こしてしまう。そのため、自分の欲求を客観視し、上質世界の“再設計”が必要になるのです。

人間関係の悩みは、相手との衝突ではなく、自分の思い込みや欲求のバランスにあるのかもしれないと気づかされました。

職場・家庭・親子関係も、同じ原則でよくなる

本書はビジネス書でも自己啓発書でもありますが、家庭や子育てにも応用できます。
例えば、職場で「どうやったらできるかを考えるのが君の役目だろう」と突き放してしまうと、部下は委縮し、「できない理由」しか浮かばなくなるといいます(p164)。
家庭においても、子どもに「こうしなさい」と押し付けるのではなく、子どもの上質世界を尊重する姿勢が大切です。


まとめ

この本を読んで印象的だったのは、「相手が変わることを望んでも、状況は好転しない」という一点。
人間関係がうまくいかないとき、私たちはつい相手に原因を求めがちです。

でも本書は、それを自分の“選択”の問題としてとらえ直すよう促します。

自分の感情・行動・思考を「自分で選べる」と気づくだけで、気持ちはとても楽になる。

そして、小さな選択の積み重ねが、職場でも家庭でも、良好な関係を築く鍵になるのだと感じました。


※この記事は『「うまくいかないあの人」とみるみる人間関係が良くなる本』(著:青木仁志/発行:アチーブメント出版)に基づいて執筆しています。

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